悩みのタイプBの症状は下記の例のように1つの観念が気になってしまったり人の思惑が気になってしまうものです。 特に人前での緊張や大勢の人前であがってしまう、不潔感や不完全感に対する「とらわれ」が多く見られる症状で、強迫神経症や強迫性障害などと言われています。 また、最近、新聞などで目にすることが多くなった社会不安障害も、対人恐怖と同じ症状の事だと考えて良いと思います。 |
1.人前で緊張してしまって話が出来ない。 |
2.大勢の人前で話すことに不安になってしまう。 |
3.人前で顔が赤くなってしまう。。 |
4.人と会っている時、自分の視線のやり場に困る。 |
5.人の視線が気になってぎこちなくなる。 |
6.自分の表情が人に不快感を与えているのではないかと気になる。 |
7.人の前で話をする時、手や足が震えてしまう。 |
8.何か重い病気にかかっているのではないかと気になる。 |
9.戸締まりやガスの元栓などを何回も調べなければ気が済まない。 |
10.ポストに手紙を入れた後でも不安で何回も確認しに行ってしまう。 |
11.雑念や雑音が気になって、仕事や勉強に集中できない。 |
12.他人の座った後や、手の触れたものはきれいに拭いたり洗ったりしないといられない。 |
13.他人の物を盗んだと疑われているようで人中に出られない。 |
14.数や道順や方向や衣類などに縁起を担ぐ。 |
15.ナイフや針など尖った物を見ると、それが突き刺さってくるようで不安になる。 |
16.高いところに登るのが怖い。 |
17.自分が変な臭いを出しているために人に嫌われると思い悩んでいる。 |
18.脇の臭いのために人に嫌われると思い悩んでいる。 |
19.メガネのゴミや光の反射が気になり仕事や勉強が出来ない。 |
20.自分が醜く、人からバカにされているように感じる。 |
21.汚れがついているか気になり、何度も手を洗ったりしてしまう。 |
22.緊張すると、手に汗を沢山かいてしまう。。 |
23.自分の性格に劣等感を感じる。 |
24.人前で汗が異常に出てしまう。 |
25.相手によって話せなくなってしまう。 |
上記の悩みのタイプB、つまり対人恐怖などの強迫神経症の症状の中には、統合失調症(精神分裂病)の症状と非常に良く似ているものも含まれています。 しかし、統合失調症などの純粋な病的異常の場合には、その強迫観念が妄想や幻聴、幻覚という形になって現れてきますが、強迫神経症の場合には、自分でも考えすぎではないかという病覚がある「関係念慮」という形になって現れます。 これがタイプBの症状に当てはまるかどうかのチェックポイントになると思います。 なお、神経質性格の特徴を持っているかどうかも対人恐怖症などの強迫神経症か統合失調症かどうかの判断のポイントになると思います。 そして、統合失調症の場合は、薬物療法による治療が必要になってきますが、強迫神経症の場合には、むしろ森田療法の学習によって治療していった方が効果が期待できると思います。 ただ、今は精神科などの病院でも強迫神経症の治療法として薬物療法が多く用いられているのが現状だと思います。 しかし、これでは症状の根本的な克服や治療法にはならないのだと思います。 つまり、森田療法の考え方を身につけていく中で症状に対する受け止め方が変化することで、根本的に克服し治療していけるものなのです。 ですから、悩みのタイプB、つまり対人恐怖などの強迫神経症の症状の場合は森田療法が根本的な治療法になると言って良いと思います。 |