パニック症候群と森田療法



最近、パニック症候群という病名をよく聞くようになりましたが、これは最近になって新たに起こってきた症状ではなく、すでに昭和の初期から知られている神経症の一つの形である不安神経症と同一のものだと言って良いと思います。

パニック症候群と診断されると、抗うつ薬などの薬を処方されますが、こういう薬物療法では根本的な治療にはならないということが最近、イギリスの研究で明らかになってきました。

このため、イギリスにおいては、今までの薬物療法だけではなく、認知行動療法といった精神療法を精神科の治療に取り入れ始めています。

しかし、認知行動療法は、うつ病や統合失調症にも用いられる反面、パニック症候群に対しては、それほど顕著な成果が得られていないのではないかと思います。

これは、パニック症候群が他の神経症の場合と同じように心理的なメカニズム、つまり「とらわれ」が原因になって起こるものだからではないかと思います。

つまり、動悸や呼吸困難といった症状が起こるのは脳内の物質の問題というよりも、「死の恐怖」に対する「とらわれ」が出来ているからなのだと思います。

ですから、いくら薬の力で不安や恐怖を和らげたとしても、これでは根本的な治療にはならないのだと思います。

現在は、森田療法が日本の精神医学会においても、日の目を浴びない状態になっていますが、パニック症候群の根本的な治療になるものだと感じています。

これは森田療法がパニック症候群の根本原因である「死の恐怖」に対する「とらわれ」を改善することが出来るからなのです。


<パニック症候群の具体的な症状>

・突然の動悸や胸痛を感じる時がある。

・不安で飛行機などに乗れない。

・不安で一人で買い物などに行けない。

・突然の呼吸困難や息苦しさを感じる。

・一人で家にいると漠然とした不安を感じる。

・突然、胸がドキドキすることがある。

・不安で外で食事をすることが出来ない。



上記のようなパニック症候群の症状を持ち、かつ、神経質性格の特徴を持っている人の場合は、神経症の治療方法として有名な森田療法という精神療法から生まれた森田理論を学習することで、日常生活を送りながら、上記の症状を治すことが出来ると言われています。



私自身も森田理論の学習によって、神経症の症状を乗り越えた一人です。

少しはお役に立てるのではないかと思いますので、上記のような症状で悩んでいる方は下記のアドレスにお気軽にメールを下さい。


メールアドレス moritaro@js2.so-net.ne.jp
 
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